通関する時に必要となるインボイス。
おさえて置かなければならない項目をここで確認しておきましょう。
但し、これはあくまで基本的な内容ですので、輸出するものや、取引内容によっても変わります。
Contents
輸出する場合
輸出者の情報
- 輸出者の正確な社名(個人であれば個人名のフルネーム)
- 輸出者の住所、所在地、郵便番号
- 輸出者の電話番号
- 輸出者が法人であれば法人番号(国税庁法人番号公表サイトで確認できます。)
仕向人の情報
輸出申告書の「仕向人」とは届け先です。
特に、決済相手(商品代金の支払先)と届け先が違う場合は「Importer」「Delivery to」などのように分けて、それぞれ書きます。
- 仕向人の正確な社名(個人であれば個人名のフルネーム)
- 仕向人の住所、所在地、ZIP コード
商品の情報
- 品名(商品名や品番だけではなく、一般的な名称も必要。商品によって異なりますが、できるだけ詳細に書かれていることが望ましいです。)
- 材質(機械類は不要ですが、材質で分類するものは必須です。
- 単価
- 数量・単位
- 原産国(生産国)
有償・無償の区別と輸出の理由
- 無償であれば「No Commercial Value」等、有償であれば決済に関する情報(T.T. Remittance 30days 等)
- サンプルであればFor Sample
- 販売であればFor Sale
- 修理であればFor Repair
- 補償などの代替品であれば For Warranty
- その他
その他の費用(無ければ記載不要)
- 運賃
- 保険
- 梱包料
- その他手数料等
インコタームズ(Incoterms)
通貨
「$」マークだけではNGです。 USD/HKD/TWD/THB/JPYなど3コードで記載
間違えると、輸入国で多額の税金が発生することもありますので気をつけてください。
輸入するの場合
輸入者側でインボイスをつくるわけにはいかないので、輸出者に記載漏れが無いように依頼することになります。
基本的に輸出の場合とインボイスの内容については変わりませんが、以下の点にご注意ください。
輸入者の記載について
基本的に輸出と同じですが、購入者が輸入者となります。
(※厳密には関税の納税者が輸入者ですが、わかりやすく説明するために購入者と表現します。)
ですから、届け先と購入者と違う場合は下記のようにそれぞれ記載します。
【例】
- <Importer> ABC Trading Inc.
- <Delivery to> XYZ Logistics Co.,Ltd.
輸出者の記載について
輸入申告書に記載するのは決済相手の会社名です。
出荷元と決済相手が違う場合はそれぞれを記載します。
【例】
- <Exporter> US Semiconductor Corp
- <Ship from> China Metal Industry Co.,ltd.
動物の革などの学術名
輸出入する品物が、動物の革や毛皮、角、骨などを使ったものの場合はワシントン条約に抵触していないことを示すためにその学術名を記載します。
ローズウッドなど、木製品についても学術名を記載したほうが良い場合があります。
無賞品の価格の記載について
無賞品が入っている場合でも価格の記載は必要です。
原価計算などで算出できるのであればそれを記載します。
その他、同等の商品価格を元に算出する方法などもあります。
正確な算出が困難場合もあると思いますが、価格が「0」のものを通関することはできません。
セット品の場合は価格を記載する必要はありませんが、どの製品の価格に含まれるのか、わかるように記載する必要があります。
例えば下の例は、ノートパソコンの電源ケーブルがインボイスの記載でどうしても価格0.00となる場合の記載例です。
Description | Q'ty | Unit Price | Sub Total | Country of Origin |
---|---|---|---|---|
Note PC(Model : A-100) | 1 | USD 1,200.00 | USD 1,200.00 | CHINA |
POWER CABLE Price Include A-100 | 1 | 0.00 | 0.00 | CHINA |
修理費用等
修理品等の場合は、修理にかかった費用と、製品そのものの価格(または価値)の両方が必要です。
インボイスの間違いあるある
最後によくあるインボイスの間違いを書いておきます。
- いつも同じエクセルを使いまわしているから、前の取引内容が入ってしまった。
- 通貨を間違えた。
- 1桁間違えた(0がひとつ多い、少ない)
- 原産国の記載がない
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